社員紹介（調達需給部門①）VOL.05

巨額な取引に立ち向かう
入念な備えと
挑戦への意欲。

調達需給部海外調達グループ　
シンガポール事務所
佐田悠一郎（2017年入社）

入社後は調達需給部海外調達グループへ配属となり、タンカーのオペレーション業務を担当。2020年には同グループ内の用船担当へ配置転換となり、長期/スポットの用船や他社への貸船など船のトレード業務を担当する。2022年よりシンガポール事務所に所属。

これまでの歩みCAREER

2017

就職活動時に、世界と関わる仕事、かつ人々の生活基盤を支える仕事という観点で企業を探し、LPガスを商材とするENEOSグローブに出会う。

2017-2020

調達需給部海外調達グループに配属となり、LPガスを輸送するタンカーのオペレーション業務に従事する（+飲み会の幹事業務）。日々、LPガスの安定調達に努める。

2020-2022

用船担当に配置転換。世界の企業を相手に、自社で長期用船する船舶の貸し出しや、他社の船舶の借用といったトレード業務を担当する。2022年からは新天地、シンガポールへ。

LPガス輸入の要、
配船を管理するということ

就職活動時期に企業を探すにあたり私が定めていた軸が二つあり、一つは海外の企業と密接に関わる仕事であること、もう一つが人々の生活基盤を支える仕事であることでした。後者においては、大学で少し勉強したこともありエネルギー分野の企業を特に志望しており、その中でも比較的環境にやさしく自身で扱う商材として誇りが持てるものをと考えた結果、LPガスを扱う当社に行き着きました。

入社後、調達需給部に配属され、数か月の研修を経てLPガス輸送用タンカーのオペレーション業務が始まりました。タンカーに積載された液化ガスを積地から揚地に運搬するにあたり、連絡を取らなくてはならない関係者は多種多様です。連絡がなかなかつきにくい産ガス国の供給元企業、輸送船の船長、タンカーの船主、各港やターミナルの人々……。円滑な輸入のために国籍も所在地も異なる彼らと調整を行い、さらに1日何百万円もの料金が発生する船のレンタルや港の使用にかかるコストを可能な限り最小限に抑えるために、世界各国を奔走しました。4年目からは用船担当に配置転換し、船のトレード業務を行っています。自社で複数のタンカーを長期用船していますが、運びたいガスに対して船数が足らないことや、逆に船はあるのに運ぶガスがないことがあります。船は用船しているだけで毎日莫大なコストが発生するため、持っている資産で最大の利益を上げるべく、国内外の会社との流動的な貸借が必要なのです。

不測の事態を救う
日頃の関係性

若手のうちからタンカーのオペレーション業務や配船担当を任され、動かす荷物や金額のスケールには大きなやりがいを感じる反面、やはり自分の判断一つで巨額の損益を出してしまうかもしれないという緊張感も常にあります。一度、船の貸し出し契約の成約後、事前に手配しておいた船の検査官が来られないというトラブルがありました。加えて、契約締結時は高騰していた船の賃料市場が、トラブル発覚時に運悪く暴落。このまま契約が破談になると数億円の収益が失われるという事態に陥りました。どこでも眠ることができる私ですら、さすがにその時ばかりはメールボックスを開ける度に悪い知らせが届いてはいまいかと常に考えてしまい、緊張で張り詰めた眠れない日々を過ごしました。結局、問題の発覚後すぐにアクションプランを立ててリカバリーできたのが決め手となり無事に損失を免れましたが、この時心から感じたのが、常日頃から他者との関係性を構築する努力の大切さです。例えば、同事象発生時に最終的に助けてもらったのは、社内のチームで出張に行った際、空いた時間を使って急遽アポを取り付け一人で会いに行った会社の人でした。このような日常の積み重ねがあったからこそ、緊急時に頼るべきチャネルをすぐに洗い出してコンタクトを取ることができ、かつ助けを求めた方々からも迅速に各所へとコーディネートいただけたのだと思います。

二択なら困難な方を選ぶ
チャレンジ精神

私たちが対峙しているのは世界の百戦錬磨のトレーダーがひしめく市場ですので、武器となる知識は絶対に欠かせません（気合で乗り切る精神も時には大切にはしています笑）。1日の間に絶え間なく届く400通程度のメールから必要な情報、エッセンスを拾い、できる限り自分で一次情報を収集するようにしています。気象災害・海象災害・テロリズム・病原菌の流行など予想だにしないようなイベントも常に起こります。あらゆるリスクやチャンスに対し想像力を働かせながら行う取引は難易度が高いですが、その分自らの読みや市況感が当たった時の充足感は格別です。また、4年目に経験した用船担当では、市場では通常買い手の立場となる機会が圧倒的に多い当社において、貴重な売り手としての心得を学ぶことができ、勉強になりました。

私は新入社員の頃からずっと、スタンダードな業務とイレギュラー対応の二択が提示されたら大変なイレギュラー対応の方を選択するように心がけてきました。そのチャレンジ精神と好奇心旺盛な性格は現在の部署で働くのに非常に向いていると感じています。当社には後ろで手綱を握ってくれ、若手の新しいアイデアを上手く活かしてくださる先輩方がたくさんいますので、これから当社の仲間となる皆さんと一緒にドラスティックなムーブメントを起こしていけると嬉しいです。